〈洋書漢籍のうづ高く積まれた十畳の室は、いつもタバコの煙で濛々(もうもう)としてゐる〉。大正の末、芥川龍之介の仕事場を訪ねた小紙の文芸記者が書いている
大変なヘビースモーカーだった芥川に「煙草(たばこ)と悪魔」という短編がある。日本に初めてたばこをもたらしたのはフランシスコ・ザビエルの従者に化けた悪魔であった、という設定だ
ある土地にたばこを植えた悪魔は、通りかかった商人に、「作物の名前を言い当てれば畑のものを全部やる。当てられなければ体と魂をもらう」との取引を承知させる。商人は一計を案じて作物の名を知り当て、悪魔の鼻をあかした
めでたしで話は終わらない。悪魔は商人の体と魂は手に入れられなかったが、たばこを日本全国に普及させることができた――と続く。作者は、晩年にいろいろと持病を抱えることになった原因を自覚していたと見える
きょうは世界禁煙デー。WHOの今年のスローガンは実に単刀直入で、「警告!たばこの健康被害」となっている。わかっちゃいるけど…という人も来月6日までの禁煙週間、心の中の小さな悪魔と闘ってみてはいかがだろう。
5月31日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
5.31.2009
5.30.2009
「国民栄誉賞」じっと根を張った人だけが、やがては太い幹を天に伸ばす・・・ 編集手帳 八葉蓮華
名前を聞くと、ある年齢が浮かんでくる、そういう人がいる。「昆虫記」のファーブルならば56歳――不朽の名著全10巻の執筆はその年に始まっている
やなせたかしさん(90)ならば54歳――漫画家としてなかなか芽の出なかったやなせさんが、アンパンマンを世に送り出したのはその年である。「てのひらを太陽に」は仕事もろくになかった冬の夜、ランプの電球に手をかざしていて浮かんだ詩であると、以前に本紙で語っている
森光子さん(89)ならば41歳――なかなか役に恵まれず、〈あいつよりうまいはずだがなぜ売れぬ〉と嘆きの句も詠んだ森さんが劇作家菊田一夫の目にとまり、初の主役「放浪記」で女優開眼を遂げたのはその年である
暗い地中にひとりじっと根を張った人だけが、やがては太い幹を天に伸ばすことができるのだと、その人たちの人生が語っている。「放浪記」の初演からほぼ半世紀、公演通算2000回の金字塔を打ち立てた森さんに国民栄誉賞が贈られるという
いまもどこかで、不遇の身に耐えつつ悔し涙を肥料にして、志の根を地中深く張っている人がいるだろう。幸あれ。
5月30日付 編集手帳 読売新聞
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やなせたかしさん(90)ならば54歳――漫画家としてなかなか芽の出なかったやなせさんが、アンパンマンを世に送り出したのはその年である。「てのひらを太陽に」は仕事もろくになかった冬の夜、ランプの電球に手をかざしていて浮かんだ詩であると、以前に本紙で語っている
森光子さん(89)ならば41歳――なかなか役に恵まれず、〈あいつよりうまいはずだがなぜ売れぬ〉と嘆きの句も詠んだ森さんが劇作家菊田一夫の目にとまり、初の主役「放浪記」で女優開眼を遂げたのはその年である
暗い地中にひとりじっと根を張った人だけが、やがては太い幹を天に伸ばすことができるのだと、その人たちの人生が語っている。「放浪記」の初演からほぼ半世紀、公演通算2000回の金字塔を打ち立てた森さんに国民栄誉賞が贈られるという
いまもどこかで、不遇の身に耐えつつ悔し涙を肥料にして、志の根を地中深く張っている人がいるだろう。幸あれ。
5月30日付 編集手帳 読売新聞
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5.29.2009
「出る幕はおまへん」法と常識を守り、後ろ指をさされる傷をもたない商人・・・ 編集手帳 八葉蓮華
江戸期の俳人に小西来山(らいざん)がいる。生家は大阪の薬種商という。代表句は、〈お奉行の名さへ覚えずとし暮れぬ〉。お奉行さんの名前でっか? 知りまへんがな――という句意に、官から自立した民の気骨がうかがえる
お上の威光が輝く江戸の世にこういうせりふが言えたのは、法と常識を守り、後ろ指をさされる傷をもたない商人だけだろう。傷をもつ身が「お奉行なんぞに出る幕はおまへん」とうそぶけば、ただの傲慢(ごうまん)でしかない
日本郵政が西川善文社長以下、取締役9人全員を再任する人事案を株主総会に諮るという。「かんぽの宿」売却問題の経営責任を問う鳩山邦夫総務相は再任に強い難色を示しているが、いまなお実のある説明はなされないままである
国民の大切な財産を引き継いだ会社であり、その財産売却をめぐる不始末である。沈黙が「気骨」の産物ではなく、「傲慢」の産物と映るのは致し方ない
来山には、〈竹の子を竹になれとて竹の垣〉という句もある。日本郵政は真(ま)っ直(す)ぐな竹に育つべき竹の子である。見守る竹の垣は世間だろう。曲がってる? ほっといてえな――は通らない。
5月29日付 編集手帳 読売新聞
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お上の威光が輝く江戸の世にこういうせりふが言えたのは、法と常識を守り、後ろ指をさされる傷をもたない商人だけだろう。傷をもつ身が「お奉行なんぞに出る幕はおまへん」とうそぶけば、ただの傲慢(ごうまん)でしかない
日本郵政が西川善文社長以下、取締役9人全員を再任する人事案を株主総会に諮るという。「かんぽの宿」売却問題の経営責任を問う鳩山邦夫総務相は再任に強い難色を示しているが、いまなお実のある説明はなされないままである
国民の大切な財産を引き継いだ会社であり、その財産売却をめぐる不始末である。沈黙が「気骨」の産物ではなく、「傲慢」の産物と映るのは致し方ない
来山には、〈竹の子を竹になれとて竹の垣〉という句もある。日本郵政は真(ま)っ直(す)ぐな竹に育つべき竹の子である。見守る竹の垣は世間だろう。曲がってる? ほっといてえな――は通らない。
5月29日付 編集手帳 読売新聞
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5.28.2009
「心の食べ物」昭和という時代を奏でた歌びとたち・・・ 編集手帳 八葉蓮華
その年、「焚(た)き火屋」が繁盛したと世相史の本にある。火に手をかざして50銭という。コメも味噌(みそ)も配給、誰もが空腹と寒さに震えていたころである
岡晴夫さんの歌う「憧れのハワイ航路」は1948年(昭和23年)に世に出た。〈一人デッキでウクレレ弾けば/歌もなつかし あのアロハオエ…〉。そういう日がいつか来ると信じよう――作詞家の石本美由起さんは遥(はる)かな夢を詞に託したという
終戦後の一時期を回想し、「歌を食べて生きていた」と語ったのは作家の久世光彦さんだが、この歌が当時の人々にどれほど貴重な“心の食べ物”であったかは、現代人の想像に余るものがあろう
「矢切の渡し」「柿の木坂の家」など詩魂のこもる数々の名曲を残し、石本さんが85歳で死去した。冬には遠藤実さん作曲の「高校三年生」を懐かしみ、春を迎えては三木たかしさん作曲の「津軽海峡・冬景色」を唇によみがえらせたばかりである
いままた、〈飲んで棄(す)てたい面影が/飲めばグラスにまた浮かぶ…〉と、「悲しい酒」を口ずさむ。昭和という時代を奏でた歌びとたちの、後ろ姿のメドレーはさみしい。
5月28日付 編集手帳 読売新聞
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岡晴夫さんの歌う「憧れのハワイ航路」は1948年(昭和23年)に世に出た。〈一人デッキでウクレレ弾けば/歌もなつかし あのアロハオエ…〉。そういう日がいつか来ると信じよう――作詞家の石本美由起さんは遥(はる)かな夢を詞に託したという
終戦後の一時期を回想し、「歌を食べて生きていた」と語ったのは作家の久世光彦さんだが、この歌が当時の人々にどれほど貴重な“心の食べ物”であったかは、現代人の想像に余るものがあろう
「矢切の渡し」「柿の木坂の家」など詩魂のこもる数々の名曲を残し、石本さんが85歳で死去した。冬には遠藤実さん作曲の「高校三年生」を懐かしみ、春を迎えては三木たかしさん作曲の「津軽海峡・冬景色」を唇によみがえらせたばかりである
いままた、〈飲んで棄(す)てたい面影が/飲めばグラスにまた浮かぶ…〉と、「悲しい酒」を口ずさむ。昭和という時代を奏でた歌びとたちの、後ろ姿のメドレーはさみしい。
5月28日付 編集手帳 読売新聞
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5.27.2009
聞く耳を持たなければ遅かれ早かれ「鉄火場に朽ちる」さだめ・・・ 編集手帳 八葉蓮華
着物の帯は二重(ふたえ)か三重に巻くのが普通だが、江戸のばくち打ちは三尺(1メートルほど)の短い帯を一重(ひとえ)に巻き、体の前で結んだという
後ろから帯をつかまれても腹の結び目を解けば体の自由が利き、逃げられる。捕り手に囲まれたときの用心であるらしい。ばくち打ちを主人公にした芝居を「三尺物」と呼ぶのは帯の長さに由来すると、作家の半藤一利さんが「其角(きかく)俳句と江戸の春」(平凡社)に書き留めている
米国との交渉力を高める賽(さい)の目と、孤立を深めて自滅に至る賽の目と――核実験を再度強行した北朝鮮は、イチかバチかの丁半勝負を繰り返してきた“ばくち打ち国家”である
北朝鮮の理解者である中露両国が捕り手の輪に加わるかどうかはまだ明らかでないが、ほとほと愛想が尽きかけているのは確かだろう。重病説もささやかれて胴回りのほっそりした独裁者だが、一重のつもりが二重三重に、今度ばかりは帯の長さを測り違えているのかも知れない
昔の人は諫(いさ)めた。「ばくちはやめときな。場で朽ちる、って言うぜ」と。聞く耳を持たなければ遅かれ早かれ、〈鉄火場に朽ちる〉さだめである。
5月27日付 編集手帳 読売新聞
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後ろから帯をつかまれても腹の結び目を解けば体の自由が利き、逃げられる。捕り手に囲まれたときの用心であるらしい。ばくち打ちを主人公にした芝居を「三尺物」と呼ぶのは帯の長さに由来すると、作家の半藤一利さんが「其角(きかく)俳句と江戸の春」(平凡社)に書き留めている
米国との交渉力を高める賽(さい)の目と、孤立を深めて自滅に至る賽の目と――核実験を再度強行した北朝鮮は、イチかバチかの丁半勝負を繰り返してきた“ばくち打ち国家”である
北朝鮮の理解者である中露両国が捕り手の輪に加わるかどうかはまだ明らかでないが、ほとほと愛想が尽きかけているのは確かだろう。重病説もささやかれて胴回りのほっそりした独裁者だが、一重のつもりが二重三重に、今度ばかりは帯の長さを測り違えているのかも知れない
昔の人は諫(いさ)めた。「ばくちはやめときな。場で朽ちる、って言うぜ」と。聞く耳を持たなければ遅かれ早かれ、〈鉄火場に朽ちる〉さだめである。
5月27日付 編集手帳 読売新聞
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5.26.2009
「お前さん」平和の空で 野暮な原爆 ためすバカ・・・ 編集手帳 八葉蓮華
遊郭で遊んだ代金を踏み倒そうと、客が店の若い衆を口車に乗せる。相手の物わかりの良さをおだて上げて語ることには、〈言うことに角がとれてるね、お前さんは。古い角砂糖みたいな人だ〉と。落語「付き馬」である
物わかりの良さも度を過ぎれば、甘くてなめられる角砂糖だろう。北朝鮮が核実験を強行した。3年ぶり2度目だが、長距離弾道ミサイル発射の記憶も生々しく、脅威は前回の比でない
北朝鮮にとって言うことに角がとれてる物わかりの良い「お前さん」は、テロ支援国家の指定を解除した米国の前ブッシュ政権であり、国連安全保障理事会の場で事あるごとに北朝鮮擁護の色をにじませてきた中国やロシアである
〈さくら咲く咲く 平和の空で 野暮(やぼ)な原爆 ためすバカ…〉。半世紀以上も前に歌われた「大当り景気ぶし」(西條八十作詞、上原げんと作曲)の一節だが、一部の国々の事なかれ主義、物わかりの良さが現代版「ためすバカ」を増長させてきた
いずれ始まるだろう安保理での制裁論議にこれ以上の甘さは禁物である。「古い角砂糖」を唐辛子の粉でまぶさねばならない。
5月26日付 編集手帳 読売新聞
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物わかりの良さも度を過ぎれば、甘くてなめられる角砂糖だろう。北朝鮮が核実験を強行した。3年ぶり2度目だが、長距離弾道ミサイル発射の記憶も生々しく、脅威は前回の比でない
北朝鮮にとって言うことに角がとれてる物わかりの良い「お前さん」は、テロ支援国家の指定を解除した米国の前ブッシュ政権であり、国連安全保障理事会の場で事あるごとに北朝鮮擁護の色をにじませてきた中国やロシアである
〈さくら咲く咲く 平和の空で 野暮(やぼ)な原爆 ためすバカ…〉。半世紀以上も前に歌われた「大当り景気ぶし」(西條八十作詞、上原げんと作曲)の一節だが、一部の国々の事なかれ主義、物わかりの良さが現代版「ためすバカ」を増長させてきた
いずれ始まるだろう安保理での制裁論議にこれ以上の甘さは禁物である。「古い角砂糖」を唐辛子の粉でまぶさねばならない。
5月26日付 編集手帳 読売新聞
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5.25.2009
嗜好や感性「アニメ文化外交」日本のアニメの魅力・・・ 編集手帳 八葉蓮華
中国を最近訪れた知人の話。若い女性に日本のアニメを知っているか尋ねたところ、たちどころに「火影忍者」「海賊王」「死神」など20余りの題名を挙げた。上から「NARUTO」「ONE PIECE」「BLEACH」が原題で、ネットに流れる中国語字幕の動画で見たという
著作権の侵害は問題だが、中国政府の「愛国反日」教育で育った世代に、日本人の嗜好(しこう)や感性といった〈リアルな日本人〉像を最もよく伝えてくれているのが、ネット経由のアニメであるらしい
世界各地で日本のアニメの魅力を講演している櫻井孝昌さんは、アニメ好きが高じて日本の若者ファッションを着こなすようになった海外の若者にもたくさん出会った。近著「アニメ文化外交」でそう紹介している
アニメの主人公が興じているのが気になって将棋を覚えた若者や、字幕がもどかしいという理由で日本語の勉強を始めた若者もいたという。ソフトパワーとして活用できる分野は多い
櫻井さんの言うように、海外の若者の人生に日本のアニメがどんな影響を与えているかを、日本人は知らなすぎたのかも知れない。
5月25日付 編集手帳 読売新聞
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著作権の侵害は問題だが、中国政府の「愛国反日」教育で育った世代に、日本人の嗜好(しこう)や感性といった〈リアルな日本人〉像を最もよく伝えてくれているのが、ネット経由のアニメであるらしい
世界各地で日本のアニメの魅力を講演している櫻井孝昌さんは、アニメ好きが高じて日本の若者ファッションを着こなすようになった海外の若者にもたくさん出会った。近著「アニメ文化外交」でそう紹介している
アニメの主人公が興じているのが気になって将棋を覚えた若者や、字幕がもどかしいという理由で日本語の勉強を始めた若者もいたという。ソフトパワーとして活用できる分野は多い
櫻井さんの言うように、海外の若者の人生に日本のアニメがどんな影響を与えているかを、日本人は知らなすぎたのかも知れない。
5月25日付 編集手帳 読売新聞
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5.24.2009
国境を超える音楽の輪、東洋と西洋の打楽器の合奏・・・ 編集手帳 八葉蓮華
韓国の民族太鼓「チャング(杖鼓)」の軽妙なリズムに合わせてキム・ジュホン(金株弘)さん(39)が歌い始めた。哀愁を帯びた野太い声、日本の音楽にはない独特なリズムにひき込まれる
やがて、ドラ「チン(鉦)」やチャルメラ「テピョンソ(太平簫)」の高い音色も加わり、ダレル・ジェンクスさん(51)がドラムを叩(たた)き始めた。東洋と西洋の打楽器の合奏で、「36分の1拍子」のリズムはモダンジャズのような雰囲気を醸し出す
この米韓合同セッションは横浜市中区山手町の米国務省日本語研修所で催された。米国の若手外交官に日本語を教える施設で、ジェンクスさんは音楽好きの所長である
キムさんとはソウル駐在時代に親交を結び、キムさんの音楽グループ「ノルムマチ」が在日韓国人の子供たちに伝統文化を伝える催しで今回来日したのを機に、横浜に招いた
「伝統を踏まえた、新しいコリアン音楽を日本人にも聴いて欲しい」とキムさんは語り、「〈ノルムマチ・ニューウエーブ音楽〉と名付けてみました」とジェンクスさんは語る。国境を超える音楽の輪が、日本で広がるのはうれしい。
5月24日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
やがて、ドラ「チン(鉦)」やチャルメラ「テピョンソ(太平簫)」の高い音色も加わり、ダレル・ジェンクスさん(51)がドラムを叩(たた)き始めた。東洋と西洋の打楽器の合奏で、「36分の1拍子」のリズムはモダンジャズのような雰囲気を醸し出す
この米韓合同セッションは横浜市中区山手町の米国務省日本語研修所で催された。米国の若手外交官に日本語を教える施設で、ジェンクスさんは音楽好きの所長である
キムさんとはソウル駐在時代に親交を結び、キムさんの音楽グループ「ノルムマチ」が在日韓国人の子供たちに伝統文化を伝える催しで今回来日したのを機に、横浜に招いた
「伝統を踏まえた、新しいコリアン音楽を日本人にも聴いて欲しい」とキムさんは語り、「〈ノルムマチ・ニューウエーブ音楽〉と名付けてみました」とジェンクスさんは語る。国境を超える音楽の輪が、日本で広がるのはうれしい。
5月24日付 編集手帳 読売新聞
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5.23.2009
定年65歳を迎える「高見山」日本人以上に日本人らしい・・・ 編集手帳 八葉蓮華
ある人に「関取、オレンジ色の締め込みですね」と言われ、「いいえ、みかん色です」と答えた話が残っている。ハワイ生まれの東関親方(本名・渡辺大五郎)は高見山の現役当時、〈日本人以上に日本人らしい〉と評された
東京五輪の年に19歳で来日し、高砂部屋に入る。兄弟子に鼻を引っ張られては「これが鼻」、頭を叩(たた)かれては「これが頭」、そうやって日本語を覚えたと回想の文章にある
体が硬く、股(また)割りの痛さに泣いた。兄弟子に「ガイジンはこれ式で泣くのか」と嘲(あざけ)られ、「目の汗です」と答えた。当時20円の初乗り切符で山手線を何周も回り、悲しみを紛らせたと杉山邦博さんの「土俵の真実」(文芸春秋)にある
外国出身者で初の幕内力士、幕内優勝の記録を残し、人なつこい笑顔の記憶を残し、東関親方が来月16日に日本相撲協会の定年65歳を迎える。この夏場所が最後の場所で、あすは親方の土俵人生にとっても千秋楽になる
モンゴル出身の横綱、大関による白熱の優勝争いがつづく。外国人力士の大輪が幾つも花ひらいたのは、その人の「目の汗」が染みこんだ土壌あればこそだろう。
5月23日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
東京五輪の年に19歳で来日し、高砂部屋に入る。兄弟子に鼻を引っ張られては「これが鼻」、頭を叩(たた)かれては「これが頭」、そうやって日本語を覚えたと回想の文章にある
体が硬く、股(また)割りの痛さに泣いた。兄弟子に「ガイジンはこれ式で泣くのか」と嘲(あざけ)られ、「目の汗です」と答えた。当時20円の初乗り切符で山手線を何周も回り、悲しみを紛らせたと杉山邦博さんの「土俵の真実」(文芸春秋)にある
外国出身者で初の幕内力士、幕内優勝の記録を残し、人なつこい笑顔の記憶を残し、東関親方が来月16日に日本相撲協会の定年65歳を迎える。この夏場所が最後の場所で、あすは親方の土俵人生にとっても千秋楽になる
モンゴル出身の横綱、大関による白熱の優勝争いがつづく。外国人力士の大輪が幾つも花ひらいたのは、その人の「目の汗」が染みこんだ土壌あればこそだろう。
5月23日付 編集手帳 読売新聞
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5.22.2009
「さしがね合わせ」大勢が一緒に仕事をする際にはまず、物差しを合わせる・・・ 編集手帳 八葉蓮華
大工道具に「さしがね」がある。鋼製や黄銅製の直角に折れ曲がった物差しをいう。さしがねも人がこしらえた物であり、一つひとつに角度や寸法の微妙な差があるらしい
大勢の職人が一緒に仕事をする際にはまず、各人が持ち寄った道具の寸法と角度を調べ、ヤスリで削るなどして寸分も違わないようにする。これを「さしがね合わせ」と呼ぶと、宮大工、小川三夫さんの聞き書き集「棟梁(とうりょう)」(文芸春秋)に教わった
鳩山由紀夫代表のもとで新執行部が動き出した民主党の弱点は、政策を計測する物差しがばらばらの寄り合い所帯にある。軋(きし)みを恐れてか、安全保障政策などで党内論争を封印してきた
いまのまま政権交代を叫んでも、角度や寸法がまちまちの物差しを持ち寄った職人衆に、国民が安心して新居の設計を任せるとは考えにくい。まずは「さしがね合わせ」だろう。挙党一致、団結の美名のもとに侃々諤々(かんかんがくがく)の議論から逃げてはなるまい
辞書は「さしがね」の項目にもう一つの語義を載せ、〈陰で人をあやつること〉とある。「さしがね合わせ」あり、「さしがね封じ」あり、鳩山さんも忙しい。
5月22日付 編集手帳 読売新聞
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大勢の職人が一緒に仕事をする際にはまず、各人が持ち寄った道具の寸法と角度を調べ、ヤスリで削るなどして寸分も違わないようにする。これを「さしがね合わせ」と呼ぶと、宮大工、小川三夫さんの聞き書き集「棟梁(とうりょう)」(文芸春秋)に教わった
鳩山由紀夫代表のもとで新執行部が動き出した民主党の弱点は、政策を計測する物差しがばらばらの寄り合い所帯にある。軋(きし)みを恐れてか、安全保障政策などで党内論争を封印してきた
いまのまま政権交代を叫んでも、角度や寸法がまちまちの物差しを持ち寄った職人衆に、国民が安心して新居の設計を任せるとは考えにくい。まずは「さしがね合わせ」だろう。挙党一致、団結の美名のもとに侃々諤々(かんかんがくがく)の議論から逃げてはなるまい
辞書は「さしがね」の項目にもう一つの語義を載せ、〈陰で人をあやつること〉とある。「さしがね合わせ」あり、「さしがね封じ」あり、鳩山さんも忙しい。
5月22日付 編集手帳 読売新聞
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5.21.2009
国民の視点や感覚を反映させる「効果」人を裁く重圧と負う心の傷・・・ 編集手帳 八葉蓮華
戦時中、「夢の製鉄法」騒動というのが起きている。発明家が畑のなかに砂鉄を盛り、アルミの粉を加えて火をつけると、純鉄が出来た。畑で製錬できれば高価な溶鉱炉は要らない。砂鉄は幾らでもある。これで戦争に勝てる…と軍部は色めき立った
科学者は笑った。その方法は以前から知られていたが、鉄より貴重なアルミを鉄の10倍も消費する。〈一台の戦車を作るのに百台の飛行機を潰(つぶ)すような話〉(中谷宇吉郎博士)であると
政策の当否は、望める「効果」と支払う「費用」で決まる。裁判員制度も例外ではない
刑事裁判に国民の視点や感覚を反映させる「効果」は理解できる。「費用」はどうだろう。初年度だけで約80億円という国費のことではない。仕事のやりくり、人を裁く重圧、ときに残酷な証拠写真を見つめて負う心の傷もあろう。〈一台の戦車を作るのに…〉。中谷博士の比喩(ひゆ)が脳裏によみがえり、小欄では何度か制度に疑問を呈してきた
裁判員制度がきょうから始まる。純鉄の産出量と、アルミの消費量――その均衡もしくは不均衡は、3年後の制度見直しまでに明らかになるだろう。
5月21日付 編集手帳 読売新聞
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科学者は笑った。その方法は以前から知られていたが、鉄より貴重なアルミを鉄の10倍も消費する。〈一台の戦車を作るのに百台の飛行機を潰(つぶ)すような話〉(中谷宇吉郎博士)であると
政策の当否は、望める「効果」と支払う「費用」で決まる。裁判員制度も例外ではない
刑事裁判に国民の視点や感覚を反映させる「効果」は理解できる。「費用」はどうだろう。初年度だけで約80億円という国費のことではない。仕事のやりくり、人を裁く重圧、ときに残酷な証拠写真を見つめて負う心の傷もあろう。〈一台の戦車を作るのに…〉。中谷博士の比喩(ひゆ)が脳裏によみがえり、小欄では何度か制度に疑問を呈してきた
裁判員制度がきょうから始まる。純鉄の産出量と、アルミの消費量――その均衡もしくは不均衡は、3年後の制度見直しまでに明らかになるだろう。
5月21日付 編集手帳 読売新聞
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5.20.2009
漢字「耕して天に至る」志を欲に変える金銭とは怖いものである・・・ 編集手帳 八葉蓮華
〈耕して天に至る〉という。段々畑、棚田の美しさと、耕作の過酷さとを伝えて、余すところがない。新藤兼人監督の映画「裸の島」で、冒頭に映し出される言葉としてご記憶の方もあろう
黙々と、営々と耕し、作物の実りがひと重、またひと重と、天の高みに近づいていく。地道に文化を育て守る人に出会うたびに、その言葉が胸をかすめる
日本漢字能力検定協会の大久保昇・前理事長(73)が34年前に漢字検定を始めたとき、受検者は700人に満たなかったという。商売になる保証もない荒れ地を耕しつづけたのは、漢字文化を豊かに実らせる志が胸にあったからだろう。289万人に耕地を広げていくなかで志は狂いはじめたようである
昇・前理事長と長男の浩・前副理事長(45)が背任の疑いで逮捕された。協会の資金を親子に流すトンネル会社をつくり、業務委託費などの名目で2億6000万円を振り込ませたという
親と子は知らず知らずに、「天」という大切な漢字を分解していたのかも知れない。実る作物は2人だけのもの、〈耕して二人に至る〉と。志を欲に変える金銭とは怖いものである。
5月20日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
黙々と、営々と耕し、作物の実りがひと重、またひと重と、天の高みに近づいていく。地道に文化を育て守る人に出会うたびに、その言葉が胸をかすめる
日本漢字能力検定協会の大久保昇・前理事長(73)が34年前に漢字検定を始めたとき、受検者は700人に満たなかったという。商売になる保証もない荒れ地を耕しつづけたのは、漢字文化を豊かに実らせる志が胸にあったからだろう。289万人に耕地を広げていくなかで志は狂いはじめたようである
昇・前理事長と長男の浩・前副理事長(45)が背任の疑いで逮捕された。協会の資金を親子に流すトンネル会社をつくり、業務委託費などの名目で2億6000万円を振り込ませたという
親と子は知らず知らずに、「天」という大切な漢字を分解していたのかも知れない。実る作物は2人だけのもの、〈耕して二人に至る〉と。志を欲に変える金銭とは怖いものである。
5月20日付 編集手帳 読売新聞
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5.19.2009
プロ野球の記録と共に半生を歩み“記録の神様”一つひとつの物語・・・ 編集手帳 八葉蓮華
安田猛投手(ヤクルト)が田淵幸一選手(阪神)を敬遠で歩かせ、日本プロ野球の連続イニング無四球記録は「81」で途切れた。1973年(昭和48年)9月である。ベンチから敬遠を指示された安田投手の胸の内はどうだったか
宇佐美徹也さんは「プロ野球記録大鑑」(講談社)に書いている。チームが勝つために〈記録をあっさり犠牲にした安田のマナーは賞賛もの〉である、と
南海の野村克也選手(現・楽天監督)が正捕手の座を守った期間は22年の長きに及ぶ。同時期に南海のユニホームを着た捕手はほかに38人、うち22人は〈1試合もマスクをかぶって出ることがかなわなかった〉。掲げられた無名捕手の名前を目でたどるとき、歯をくいしばる無念の音が聞こえてくる
パ・リーグ記録部の公式集計員、報知新聞の記録部長、日本野球機構のデータ本部室長――プロ野球の記録と共に半生を歩み、“記録の神様”と呼ばれた宇佐美さんが76歳で亡くなった
ページをめくるごとに、一つひとつの記録の背後から物語が浮かび上がる。数字の海に、生身の人間を照らす常夜灯をともしてくれた人である。
5月19日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
宇佐美徹也さんは「プロ野球記録大鑑」(講談社)に書いている。チームが勝つために〈記録をあっさり犠牲にした安田のマナーは賞賛もの〉である、と
南海の野村克也選手(現・楽天監督)が正捕手の座を守った期間は22年の長きに及ぶ。同時期に南海のユニホームを着た捕手はほかに38人、うち22人は〈1試合もマスクをかぶって出ることがかなわなかった〉。掲げられた無名捕手の名前を目でたどるとき、歯をくいしばる無念の音が聞こえてくる
パ・リーグ記録部の公式集計員、報知新聞の記録部長、日本野球機構のデータ本部室長――プロ野球の記録と共に半生を歩み、“記録の神様”と呼ばれた宇佐美さんが76歳で亡くなった
ページをめくるごとに、一つひとつの記録の背後から物語が浮かび上がる。数字の海に、生身の人間を照らす常夜灯をともしてくれた人である。
5月19日付 編集手帳 読売新聞
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5.18.2009
ネクタイの結び目に険しい目が向けられる日がいずれ来るのかも知れない・・・ 編集手帳 八葉蓮華
作家のオスカー・ワイルドは語っている。〈ネクタイを上手に結ぶことは人生の重要な第一歩である〉と。現在のフォアインハンドと呼ばれる形のネクタイは、おしゃれな彼が流行の起源とも伝えられる
同じ流行でも新型インフルエンザのほうは困りもので、メキシコではネクタイの着用を自粛する動きがあるという。結び目は鼻と口のすぐ下、締めたり緩めたりして手垢(てあか)にまみれるとウイルスが喜ぶ環境になるらしい
日本国内の感染者が90人を超えた。すでに数百人が感染したとみる専門家もいる。ネクタイの結び目に険しい目が向けられる日がいずれ来るのかも知れない
弱毒性が感染を繰り返すうちに強毒性に変異する場合もあるから油断は禁物だが、従来の抗インフル薬は有効という。ここで浮足立つ必要はない。マスクの着用や手洗いなどで身辺に用心しつつ、正しい情報に耳をすます冷静さをお忘れなきように
心がけはネクタイの結び目に似ている。だらしなく緩めてはいけないし、息苦しくなるほどきつく締めすぎても体に良くない。用心の紐(ひも)を上手に結ぶことは、長期戦の重要な第一歩だろう。
5月18日付 編集手帳 読売新聞
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同じ流行でも新型インフルエンザのほうは困りもので、メキシコではネクタイの着用を自粛する動きがあるという。結び目は鼻と口のすぐ下、締めたり緩めたりして手垢(てあか)にまみれるとウイルスが喜ぶ環境になるらしい
日本国内の感染者が90人を超えた。すでに数百人が感染したとみる専門家もいる。ネクタイの結び目に険しい目が向けられる日がいずれ来るのかも知れない
弱毒性が感染を繰り返すうちに強毒性に変異する場合もあるから油断は禁物だが、従来の抗インフル薬は有効という。ここで浮足立つ必要はない。マスクの着用や手洗いなどで身辺に用心しつつ、正しい情報に耳をすます冷静さをお忘れなきように
心がけはネクタイの結び目に似ている。だらしなく緩めてはいけないし、息苦しくなるほどきつく締めすぎても体に良くない。用心の紐(ひも)を上手に結ぶことは、長期戦の重要な第一歩だろう。
5月18日付 編集手帳 読売新聞
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5.17.2009
民主党の新しい代表に鳩山氏、天下分け目の衆院選もそう遠くない・・・ 編集手帳 八葉蓮華
切り抜き帳に小さな記事がある。2001年11月29日付、全国町村長大会が開かれたことを報じている。当時首相の小泉純一郎氏と、やはり当時の民主党代表、鳩山由紀夫氏が来賓で出席した
会場で首相を激励する万歳三唱が行われ、鳩山氏も加わった。記者会見で万歳の真意を問われ、「むっつりしていては失礼だと思って…」と釈明している
与野党の党首を招いておいて片方だけに万歳を唱える式次第の不見識はさておき、鳩山氏のおっとりした人柄がしのばれる挿話ではある。いまほど政権交代が現実味を帯びていなかった当時ならではだろう
民主党の新しい代表に鳩山氏が選ばれた。献金疑惑に満足な説明もできず、世論からレッドカードを突きつけられて退場した小沢一郎前代表を重要ポストで処遇するという。小沢グループの支持があればこそ手にすることのできた代表の椅子(いす)である
天下分け目の衆院選もそう遠くない。“小沢氏の影”を、自民党は大喜びで攻めてくるだろう。気づかぬままに鳩山氏は「麻生さん、万歳」を唱えているのかも知れない。首相官邸につづく道は棘(いばら)の階段である。
5月17日付 編集手帳 読売新聞
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会場で首相を激励する万歳三唱が行われ、鳩山氏も加わった。記者会見で万歳の真意を問われ、「むっつりしていては失礼だと思って…」と釈明している
与野党の党首を招いておいて片方だけに万歳を唱える式次第の不見識はさておき、鳩山氏のおっとりした人柄がしのばれる挿話ではある。いまほど政権交代が現実味を帯びていなかった当時ならではだろう
民主党の新しい代表に鳩山氏が選ばれた。献金疑惑に満足な説明もできず、世論からレッドカードを突きつけられて退場した小沢一郎前代表を重要ポストで処遇するという。小沢グループの支持があればこそ手にすることのできた代表の椅子(いす)である
天下分け目の衆院選もそう遠くない。“小沢氏の影”を、自民党は大喜びで攻めてくるだろう。気づかぬままに鳩山氏は「麻生さん、万歳」を唱えているのかも知れない。首相官邸につづく道は棘(いばら)の階段である。
5月17日付 編集手帳 読売新聞
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