9.22.2009

鬼は勘弁して「桃太郎」愚痴り、舞台から逃げていては何も始まらない・・・ 編集手帳 八葉蓮華

 学芸会で「桃太郎」の劇を演じようとしたら、どの親も「うちの子を主役に」と言う。困った先生は台本を書き直し、桃太郎が3人の桃太郎を連れて桃太郎ガ島に桃太郎退治に出かけた…という小話がある

 自民党総裁の役も以前は、「桃太郎」級の人気があった。野党に転じ、首相との“一人二役”が解かれた今はそうでもないらしい。麻生後継に本命視されていた面々が総裁選に出馬を見送ったのも、衆院選で退治されてしまった「鬼」の親玉役は勘弁してよ――ということだろう

 とはいえ、「桃太郎」と「鬼」の配役が容易に入れ替わるのが2大政党制、小選挙区制である。役を愚痴り、舞台から逃げていては何も始まらない。苦難覚悟で立候補した3氏には、何が敗因で、総裁としてどう変えるのか、明快に語ってもらおう

 江戸川柳に〈桃太郎 供のけんくわに困ってゐ〉とある。お供の犬と猿は犬猿の仲で、桃太郎はケンカに難儀しただろう、と。主義主張が微妙に違う人々の寄り合い所帯である民主党政権の結束も、盤石とはいえない

 悩み、もだえ、苦しむ中で「桃太郎」復帰への道も見えてくる。

 9月19日付 編集手帳 読売新聞
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