1年ほど前、日本経済新聞の文化欄で、ある盲学校の先生が寄稿した一文を読んだ。生徒による短歌コンクールの話で、紹介されていた歌が忘れがたい。〈分からない色の黄色は分からない黄色い声は弾んでいるね〉
作者は全盲の高校生という。こまやかな想像力と、みずみずしい表現力の結晶した一首である。音色に結晶させた人もいる
世界的な演奏家を数多く輩出してきた「バン・クライバーン国際ピアノコンクール」で東京都在住の大学生、辻井伸行さん(20)が優勝した。生まれたときから全盲のピアニストである
普通は譜面を見て覚える曲を辻井さんは録音テープを聴いて学ぶという。見えない鍵盤をたたいては「天から降る」と評された独特の美しい音色に織っていく。天才や奇跡という安手の形容は寄せつけず、努力や鍛錬というありきたりの言葉では足りず、感嘆の吐息をもってしか語ることのできない人生もある
音楽に、文学に、その他の分野に、視覚障害を乗り越えて自分の道を歩む少年少女がたくさんいる。きのうは海の向こうから届いた朗報に、「黄色い声」を弾ませたことだろう。
6月9日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
6.09.2009
6.08.2009
若者パワーを求める「田舎ごこち」田舎に居場所を見つけた輝き・・・ 編集手帳 八葉蓮華
夢心地や乗り心地などと言うように、「心地」は何かをした時の気持ちを表す。様々な心地がある中で、「田舎ごこち」とは耳慣れないだろう。島根県庁の若手職員たちが、そんなタイトルの本を出版した
映画「男はつらいよ」の「寅次郎恋やつれ」で、吉永小百合さんがマドンナ役を務めた舞台が島根県だ。風光明媚(めいび)な海岸線など美しい自然は変わらないが、人口の減少が止まらず、高齢者の割合が高いことが悩みのタネである
それでも都会からのUターンやIターンで、農林水産業に就いた20~40代がいる。「鄙(ひな)びと」を自称する職員たちが、挑戦する同世代の生活を追いかけた
予備知識ゼロから専業農家になったフリーター、養鶏業に転身したIT企業営業マン、岩カキの生産に取り組むシステム開発者――歩む道は違うけれど、田舎に居場所を見つけた輝きがある。彼らに続く後輩を誘うガイドでもあろう
島根県の県魚は「アゴ」と呼ばれるトビウオだ。海面に飛び出し、胸びれを広げて滑空する。その飛び心地にあやかり、地域の勢いに弾みがつけば、若者パワーを求める他県のヒントにもなる。
6月8日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
映画「男はつらいよ」の「寅次郎恋やつれ」で、吉永小百合さんがマドンナ役を務めた舞台が島根県だ。風光明媚(めいび)な海岸線など美しい自然は変わらないが、人口の減少が止まらず、高齢者の割合が高いことが悩みのタネである
それでも都会からのUターンやIターンで、農林水産業に就いた20~40代がいる。「鄙(ひな)びと」を自称する職員たちが、挑戦する同世代の生活を追いかけた
予備知識ゼロから専業農家になったフリーター、養鶏業に転身したIT企業営業マン、岩カキの生産に取り組むシステム開発者――歩む道は違うけれど、田舎に居場所を見つけた輝きがある。彼らに続く後輩を誘うガイドでもあろう
島根県の県魚は「アゴ」と呼ばれるトビウオだ。海面に飛び出し、胸びれを広げて滑空する。その飛び心地にあやかり、地域の勢いに弾みがつけば、若者パワーを求める他県のヒントにもなる。
6月8日付 編集手帳 読売新聞
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6.07.2009
「落とした財布」盗まれたと思い込んだことに自己嫌悪・・・ 編集手帳 八葉蓮華
東京の高尾山で財布をなくし、途方に暮れていた女性の携帯電話に、家族から連絡が入った。山の案内所に落とし物として届けられた後、中の診察券を手がかりに、かかりつけの医院へ、自宅へと問い合わせがリレーされたらしい
ご本人が昨年末、東京本社版の読者欄に感謝の投書を寄せていた。「カードを使われたらどうしよう、などと悪用されるとばかり考えていた自分を恥ずかしく思いました」ともあった
同様の投書を今年初めの大阪本社版でも読んだ。JR奈良駅で盗まれたと思った財布は、実はベンチの下に落としていて、JRの関係者が見つけてくれたそうだ。こちらも感謝とともに「盗まれたと思い込んだことに自己嫌悪」と告白していた
昨年、全国の警察に届けられた落とし物は1733万点あり、前年より36%も増えたという。現金は141億円が拾得され、97億円が落とし主に返った
本来、100%戻って来るのが理想ではあろう。でも、落とした財布はかなりの確率で届けられる。それに感謝して、世間を疑った自分を恥じる人がいる。日本もまだまだ捨てたもんじゃないね、と思う。
6月7日付 編集手帳 読売新聞
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ご本人が昨年末、東京本社版の読者欄に感謝の投書を寄せていた。「カードを使われたらどうしよう、などと悪用されるとばかり考えていた自分を恥ずかしく思いました」ともあった
同様の投書を今年初めの大阪本社版でも読んだ。JR奈良駅で盗まれたと思った財布は、実はベンチの下に落としていて、JRの関係者が見つけてくれたそうだ。こちらも感謝とともに「盗まれたと思い込んだことに自己嫌悪」と告白していた
昨年、全国の警察に届けられた落とし物は1733万点あり、前年より36%も増えたという。現金は141億円が拾得され、97億円が落とし主に返った
本来、100%戻って来るのが理想ではあろう。でも、落とした財布はかなりの確率で届けられる。それに感謝して、世間を疑った自分を恥じる人がいる。日本もまだまだ捨てたもんじゃないね、と思う。
6月7日付 編集手帳 読売新聞
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6.06.2009
年寄りからひったくり強盗「どろぼう警官」世は逆さまと成りにけり・・・ 編集手帳 八葉蓮華
明治期の漢詩人、成島柳北は目立って面長であったらしい。馬にまたがって花見に出かける柳北を見て、同行した劇作家、福地桜痴(おうち)の詠んだ狂歌がある。〈さてもさても/世は逆さまと成りにけり/乗りたる人より馬は丸顔〉
なんぼなんでも誇張だろうが、目をこすっては馬と人とを見比べている桜痴居士の姿を想像すると愉(たの)しい。丸顔の馬はともかくも、本当かしらと目をこすって読み直し、〈さてもさても…〉と溜(た)め息をつく記事もある
岡山市内の路上で女性(75)の財布をひったくった男を、通りかかった男子高校生2人が追いかけて取り押さえた。男は愛媛県警松山南署の巡査部長(29)で、窃盗事件などの捜査を担当する盗犯係の主任という
市民を犯罪から守る立場の人が盗みを働く。あまつさえ、本業の追いかけっこで高校生に負ける。丸顔の馬にも劣らぬ〈世は逆さまと成りにけり〉である
お手柄の高校生は「世も末だな」、あきれ顔で語ったとか。なんのなんの、「どろぼう」という女性の叫び声に勇気凛々(りんりん)、行動で応えた君たちのような若者がいる。世はいまだ末ならず…と、ひとりうなずく。
6月6日付 編集手帳 読売新聞
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なんぼなんでも誇張だろうが、目をこすっては馬と人とを見比べている桜痴居士の姿を想像すると愉(たの)しい。丸顔の馬はともかくも、本当かしらと目をこすって読み直し、〈さてもさても…〉と溜(た)め息をつく記事もある
岡山市内の路上で女性(75)の財布をひったくった男を、通りかかった男子高校生2人が追いかけて取り押さえた。男は愛媛県警松山南署の巡査部長(29)で、窃盗事件などの捜査を担当する盗犯係の主任という
市民を犯罪から守る立場の人が盗みを働く。あまつさえ、本業の追いかけっこで高校生に負ける。丸顔の馬にも劣らぬ〈世は逆さまと成りにけり〉である
お手柄の高校生は「世も末だな」、あきれ顔で語ったとか。なんのなんの、「どろぼう」という女性の叫び声に勇気凛々(りんりん)、行動で応えた君たちのような若者がいる。世はいまだ末ならず…と、ひとりうなずく。
6月6日付 編集手帳 読売新聞
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6.05.2009
民営化の象徴「三顧の礼」経営責任の説明もなしに再任の流れ・・・ 編集手帳 八葉蓮華
「横」というのはかわいそうな字で、横領、横流し、横恋慕…好ましからざる言葉に縁がある。日本郵政の人事をめぐる鳩山邦夫総務相と西川善文社長の確執も、「横」の押しつけ合いと言えなくもない
重い不祥事にけじめをつけないまま続投の意思を固めた西川氏を鳩山氏は「横暴」の人と見、認可権限を盾に人事に口を差し挟む鳩山氏を西川氏は「横車」の押し手と見ているのだろう
経営責任の説明もなしに再任の流れが出来上がったのは多くの国民に納得のいきかねるところで、筋論では鳩山氏の押す車に相応の理がある
与党内の続投擁護論も分かりにくい。「三顧の礼で迎えた人をクビにできない」という。神聖にして侵すべからざる経営者というのも珍しい。「“民営化の象徴”西川氏が去れば、民営化路線が崩壊してしまう」という。一人転べば皆転ぶとは、何とも頼りがいのある路線である
鳩山氏は大臣の職を賭す覚悟という。麻生首相はこれまで、「総務相が適切に判断すると思う」と涼しい顔をしていた。混迷の根は「横暴」や「横車」ではなく、首相の「横着」にあったのかも知れない。
6月5日付 編集手帳 読売新聞
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重い不祥事にけじめをつけないまま続投の意思を固めた西川氏を鳩山氏は「横暴」の人と見、認可権限を盾に人事に口を差し挟む鳩山氏を西川氏は「横車」の押し手と見ているのだろう
経営責任の説明もなしに再任の流れが出来上がったのは多くの国民に納得のいきかねるところで、筋論では鳩山氏の押す車に相応の理がある
与党内の続投擁護論も分かりにくい。「三顧の礼で迎えた人をクビにできない」という。神聖にして侵すべからざる経営者というのも珍しい。「“民営化の象徴”西川氏が去れば、民営化路線が崩壊してしまう」という。一人転べば皆転ぶとは、何とも頼りがいのある路線である
鳩山氏は大臣の職を賭す覚悟という。麻生首相はこれまで、「総務相が適切に判断すると思う」と涼しい顔をしていた。混迷の根は「横暴」や「横車」ではなく、首相の「横着」にあったのかも知れない。
6月5日付 編集手帳 読売新聞
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6.04.2009
満20年「天安門事件」経済の針は進み、政治の針は止まり・・・ 編集手帳 八葉蓮華
川柳作家、岸本水府に戦時下の一句がある。〈今日も無事重い蒲団(ふとん)に口伏せて〉。自由にものを言えない苦しみが「口伏せて」ににじむ
重い蒲団に口を伏せる世に別れを告げて久しいが、近隣にはまだ現実で通る国もある。民主化を求める市民の声を政府が銃と装甲車で弾圧した中国の「天安門事件」から満20年を迎えた
人にはものを「食う口」と「言う口」がある。経済成長で「食う口」を満たしつつ、強権支配で「言う口」を封じてきた歳月である。言論の受難は続き、チベット族などへの人権侵害はやむことがない
中国政府は民心の暴発を恐れている。「日本には歴史問題を永遠に言い続けよ」とは11年前、江沢民国家主席(当時)が会議で語ったとされる言葉だが、国民の不満の矛先をそらす代理の“標的”役にされるのでは、こちらとしては迷惑な話である
テレビに流れた北京市民の声か、当時の歌がある。〈戒厳軍の残忍を語り一語加ふ「日本軍もかくはせざりき」 竹山広〉。その市民もいまは蒲団に口を伏せていよう。経済の針は進み、政治の針は止まり、中国の時計は奇妙にゆがんでいる。
6月4日付 編集手帳 読売新聞
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重い蒲団に口を伏せる世に別れを告げて久しいが、近隣にはまだ現実で通る国もある。民主化を求める市民の声を政府が銃と装甲車で弾圧した中国の「天安門事件」から満20年を迎えた
人にはものを「食う口」と「言う口」がある。経済成長で「食う口」を満たしつつ、強権支配で「言う口」を封じてきた歳月である。言論の受難は続き、チベット族などへの人権侵害はやむことがない
中国政府は民心の暴発を恐れている。「日本には歴史問題を永遠に言い続けよ」とは11年前、江沢民国家主席(当時)が会議で語ったとされる言葉だが、国民の不満の矛先をそらす代理の“標的”役にされるのでは、こちらとしては迷惑な話である
テレビに流れた北京市民の声か、当時の歌がある。〈戒厳軍の残忍を語り一語加ふ「日本軍もかくはせざりき」 竹山広〉。その市民もいまは蒲団に口を伏せていよう。経済の針は進み、政治の針は止まり、中国の時計は奇妙にゆがんでいる。
6月4日付 編集手帳 読売新聞
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6.03.2009
ブラジルに渡り、歯を食いしばって根を張った日系移民・・・ 編集手帳 八葉蓮華
棺(ひつぎ)はない。肋膜炎(ろくまくえん)で死んだ生後3か月の男児を日章旗でくるみ、錘(おもり)をつけて海に沈めた。移民船でブラジルに渡る人々を描いた石川達三「蒼氓(そうぼう)」の一場面である
赤痢、皮膚病、「まるで病院船のよう」な船内で人々は、別れを告げた故郷の歌を披露し合う。〈能代春慶、檜山(ひやま)納豆、大館曲げわっぱ〉と秋田音頭を、〈四角四面のやぐらの上でエ〉と八木節を、〈安来名物、荷物にゃならぬ〉と安来節を歌った
悲しみと不安を忘れさせてくれるものは歌だけだったのだろう。そのようにしてブラジルに渡り、貧困や差別に歯を食いしばって根を張った日系移民の人々も、いまは孫、ひ孫の世代である
祖父母が心の支えにした日本の歌を、どうか一緒に――と、作曲家の船村徹さんを特別顧問にして「歌の使節団」が9月にサンパウロ市を訪問し、日系移民と交歓の時をもつ。使節団のメンバーは一般から募るという
〈節榑(ふしくれ)立ったあの手と怒り肩/想い出すんだ 武骨な我が祖父を…〉。もず唄平作詞、船村徹作曲「みかえり富士」にある。祖父母がつらい涙でうたった歌を、追慕の涙で口ずさむ人もいるだろう。
6月3日付 編集手帳 読売新聞
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赤痢、皮膚病、「まるで病院船のよう」な船内で人々は、別れを告げた故郷の歌を披露し合う。〈能代春慶、檜山(ひやま)納豆、大館曲げわっぱ〉と秋田音頭を、〈四角四面のやぐらの上でエ〉と八木節を、〈安来名物、荷物にゃならぬ〉と安来節を歌った
悲しみと不安を忘れさせてくれるものは歌だけだったのだろう。そのようにしてブラジルに渡り、貧困や差別に歯を食いしばって根を張った日系移民の人々も、いまは孫、ひ孫の世代である
祖父母が心の支えにした日本の歌を、どうか一緒に――と、作曲家の船村徹さんを特別顧問にして「歌の使節団」が9月にサンパウロ市を訪問し、日系移民と交歓の時をもつ。使節団のメンバーは一般から募るという
〈節榑(ふしくれ)立ったあの手と怒り肩/想い出すんだ 武骨な我が祖父を…〉。もず唄平作詞、船村徹作曲「みかえり富士」にある。祖父母がつらい涙でうたった歌を、追慕の涙で口ずさむ人もいるだろう。
6月3日付 編集手帳 読売新聞
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6.02.2009
GM連邦破産法の適用を申請、怖くて切るに切れない腐れ縁・・・ 編集手帳 八葉蓮華
「米国の国花は何?」。国土が広く多様な植生の国で、特定の国花はなかったような…。「答えはカーネーション(クルマ国家)」――阿川弘之さんの随筆集「エレガントな象」(文芸春秋)で教わったなぞなぞである
車なくしては暮らせない生活様式が茎ならば、自動車産業の王座に君臨してきたゼネラル・モーターズ(GM)は花びらであったろう。GMが連邦破産法の適用を申請し、経営破綻(はたん)した
事実上の国有企業となって再建の道を歩むという。元社長でアイゼンハワー政権の国防長官だったチャールズ・ウィルソン氏は「GMに良いことは我が国に良いことだ」という有名な言葉を残したが、国家と企業の共栄を誇示したそのせりふもいまでは、共倒れが怖くて切るに切れない腐れ縁の嘆きに聞こえる
賃金の安い海外で生産を増やせば、「外国の労働者を税金で養うのか」と世間の批判を浴びる。さりとて、高賃金の国内生産にばかり頼れば競争力は保てない。親方日の丸ならぬ“親方星条旗”にも泣きどころはある
返り咲きはいつごろか、一度散ったカーネーションの再開花予想はむずかしい。
6月2日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
車なくしては暮らせない生活様式が茎ならば、自動車産業の王座に君臨してきたゼネラル・モーターズ(GM)は花びらであったろう。GMが連邦破産法の適用を申請し、経営破綻(はたん)した
事実上の国有企業となって再建の道を歩むという。元社長でアイゼンハワー政権の国防長官だったチャールズ・ウィルソン氏は「GMに良いことは我が国に良いことだ」という有名な言葉を残したが、国家と企業の共栄を誇示したそのせりふもいまでは、共倒れが怖くて切るに切れない腐れ縁の嘆きに聞こえる
賃金の安い海外で生産を増やせば、「外国の労働者を税金で養うのか」と世間の批判を浴びる。さりとて、高賃金の国内生産にばかり頼れば競争力は保てない。親方日の丸ならぬ“親方星条旗”にも泣きどころはある
返り咲きはいつごろか、一度散ったカーネーションの再開花予想はむずかしい。
6月2日付 編集手帳 読売新聞
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6.01.2009
国際社会との“ずれ”天災ではなく人災で振り回される・・・ 編集手帳 八葉蓮華
雨や風など大気に生じる現象を総称して「気象」という。その名を冠した気象庁が、大気現象ではない地震観測をも手がけるようになったのには、いわれがある
明治新政府で最初に気象観測にあたったのは、もともと新橋―横浜間に鉄道を建設するために雇われた英国人の技師である。地震で測量点にずれが生じてはいけないと、イタリア製の地震計を持ち込んで東京気象台に据えたのが始まりという
気象と地震の本格観測が同時に産声を上げたのも地震国ゆえだろう。1875年(明治8年)6月1日のことで、きょうは気象記念日である
いまでは地震計の数も4000を超えて世界第一の監視網を誇り、先日の北朝鮮の地下核実験でも震源を15分でぴたりと割り出した。3年前の最初の核実験では確認に1時間半もかかったことを思えば、腕前の向上は心強い限りだが、天災ではなく人災で振り回されるのはやはり腹立たしい
北の技師たちはすでに各種の観測データを分析し、「3度目」に向けた準備を始めているのかも知れない。監視網とともに、国際社会との途方もない“ずれ”を直す包囲網が要る。
6月1日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
明治新政府で最初に気象観測にあたったのは、もともと新橋―横浜間に鉄道を建設するために雇われた英国人の技師である。地震で測量点にずれが生じてはいけないと、イタリア製の地震計を持ち込んで東京気象台に据えたのが始まりという
気象と地震の本格観測が同時に産声を上げたのも地震国ゆえだろう。1875年(明治8年)6月1日のことで、きょうは気象記念日である
いまでは地震計の数も4000を超えて世界第一の監視網を誇り、先日の北朝鮮の地下核実験でも震源を15分でぴたりと割り出した。3年前の最初の核実験では確認に1時間半もかかったことを思えば、腕前の向上は心強い限りだが、天災ではなく人災で振り回されるのはやはり腹立たしい
北の技師たちはすでに各種の観測データを分析し、「3度目」に向けた準備を始めているのかも知れない。監視網とともに、国際社会との途方もない“ずれ”を直す包囲網が要る。
6月1日付 編集手帳 読売新聞
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5.31.2009
世界禁煙デー「警告!たばこの健康被害」禁煙週間・・・ 編集手帳 八葉蓮華
〈洋書漢籍のうづ高く積まれた十畳の室は、いつもタバコの煙で濛々(もうもう)としてゐる〉。大正の末、芥川龍之介の仕事場を訪ねた小紙の文芸記者が書いている
大変なヘビースモーカーだった芥川に「煙草(たばこ)と悪魔」という短編がある。日本に初めてたばこをもたらしたのはフランシスコ・ザビエルの従者に化けた悪魔であった、という設定だ
ある土地にたばこを植えた悪魔は、通りかかった商人に、「作物の名前を言い当てれば畑のものを全部やる。当てられなければ体と魂をもらう」との取引を承知させる。商人は一計を案じて作物の名を知り当て、悪魔の鼻をあかした
めでたしで話は終わらない。悪魔は商人の体と魂は手に入れられなかったが、たばこを日本全国に普及させることができた――と続く。作者は、晩年にいろいろと持病を抱えることになった原因を自覚していたと見える
きょうは世界禁煙デー。WHOの今年のスローガンは実に単刀直入で、「警告!たばこの健康被害」となっている。わかっちゃいるけど…という人も来月6日までの禁煙週間、心の中の小さな悪魔と闘ってみてはいかがだろう。
5月31日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
大変なヘビースモーカーだった芥川に「煙草(たばこ)と悪魔」という短編がある。日本に初めてたばこをもたらしたのはフランシスコ・ザビエルの従者に化けた悪魔であった、という設定だ
ある土地にたばこを植えた悪魔は、通りかかった商人に、「作物の名前を言い当てれば畑のものを全部やる。当てられなければ体と魂をもらう」との取引を承知させる。商人は一計を案じて作物の名を知り当て、悪魔の鼻をあかした
めでたしで話は終わらない。悪魔は商人の体と魂は手に入れられなかったが、たばこを日本全国に普及させることができた――と続く。作者は、晩年にいろいろと持病を抱えることになった原因を自覚していたと見える
きょうは世界禁煙デー。WHOの今年のスローガンは実に単刀直入で、「警告!たばこの健康被害」となっている。わかっちゃいるけど…という人も来月6日までの禁煙週間、心の中の小さな悪魔と闘ってみてはいかがだろう。
5月31日付 編集手帳 読売新聞
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5.30.2009
「国民栄誉賞」じっと根を張った人だけが、やがては太い幹を天に伸ばす・・・ 編集手帳 八葉蓮華
名前を聞くと、ある年齢が浮かんでくる、そういう人がいる。「昆虫記」のファーブルならば56歳――不朽の名著全10巻の執筆はその年に始まっている
やなせたかしさん(90)ならば54歳――漫画家としてなかなか芽の出なかったやなせさんが、アンパンマンを世に送り出したのはその年である。「てのひらを太陽に」は仕事もろくになかった冬の夜、ランプの電球に手をかざしていて浮かんだ詩であると、以前に本紙で語っている
森光子さん(89)ならば41歳――なかなか役に恵まれず、〈あいつよりうまいはずだがなぜ売れぬ〉と嘆きの句も詠んだ森さんが劇作家菊田一夫の目にとまり、初の主役「放浪記」で女優開眼を遂げたのはその年である
暗い地中にひとりじっと根を張った人だけが、やがては太い幹を天に伸ばすことができるのだと、その人たちの人生が語っている。「放浪記」の初演からほぼ半世紀、公演通算2000回の金字塔を打ち立てた森さんに国民栄誉賞が贈られるという
いまもどこかで、不遇の身に耐えつつ悔し涙を肥料にして、志の根を地中深く張っている人がいるだろう。幸あれ。
5月30日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
やなせたかしさん(90)ならば54歳――漫画家としてなかなか芽の出なかったやなせさんが、アンパンマンを世に送り出したのはその年である。「てのひらを太陽に」は仕事もろくになかった冬の夜、ランプの電球に手をかざしていて浮かんだ詩であると、以前に本紙で語っている
森光子さん(89)ならば41歳――なかなか役に恵まれず、〈あいつよりうまいはずだがなぜ売れぬ〉と嘆きの句も詠んだ森さんが劇作家菊田一夫の目にとまり、初の主役「放浪記」で女優開眼を遂げたのはその年である
暗い地中にひとりじっと根を張った人だけが、やがては太い幹を天に伸ばすことができるのだと、その人たちの人生が語っている。「放浪記」の初演からほぼ半世紀、公演通算2000回の金字塔を打ち立てた森さんに国民栄誉賞が贈られるという
いまもどこかで、不遇の身に耐えつつ悔し涙を肥料にして、志の根を地中深く張っている人がいるだろう。幸あれ。
5月30日付 編集手帳 読売新聞
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5.29.2009
「出る幕はおまへん」法と常識を守り、後ろ指をさされる傷をもたない商人・・・ 編集手帳 八葉蓮華
江戸期の俳人に小西来山(らいざん)がいる。生家は大阪の薬種商という。代表句は、〈お奉行の名さへ覚えずとし暮れぬ〉。お奉行さんの名前でっか? 知りまへんがな――という句意に、官から自立した民の気骨がうかがえる
お上の威光が輝く江戸の世にこういうせりふが言えたのは、法と常識を守り、後ろ指をさされる傷をもたない商人だけだろう。傷をもつ身が「お奉行なんぞに出る幕はおまへん」とうそぶけば、ただの傲慢(ごうまん)でしかない
日本郵政が西川善文社長以下、取締役9人全員を再任する人事案を株主総会に諮るという。「かんぽの宿」売却問題の経営責任を問う鳩山邦夫総務相は再任に強い難色を示しているが、いまなお実のある説明はなされないままである
国民の大切な財産を引き継いだ会社であり、その財産売却をめぐる不始末である。沈黙が「気骨」の産物ではなく、「傲慢」の産物と映るのは致し方ない
来山には、〈竹の子を竹になれとて竹の垣〉という句もある。日本郵政は真(ま)っ直(す)ぐな竹に育つべき竹の子である。見守る竹の垣は世間だろう。曲がってる? ほっといてえな――は通らない。
5月29日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
お上の威光が輝く江戸の世にこういうせりふが言えたのは、法と常識を守り、後ろ指をさされる傷をもたない商人だけだろう。傷をもつ身が「お奉行なんぞに出る幕はおまへん」とうそぶけば、ただの傲慢(ごうまん)でしかない
日本郵政が西川善文社長以下、取締役9人全員を再任する人事案を株主総会に諮るという。「かんぽの宿」売却問題の経営責任を問う鳩山邦夫総務相は再任に強い難色を示しているが、いまなお実のある説明はなされないままである
国民の大切な財産を引き継いだ会社であり、その財産売却をめぐる不始末である。沈黙が「気骨」の産物ではなく、「傲慢」の産物と映るのは致し方ない
来山には、〈竹の子を竹になれとて竹の垣〉という句もある。日本郵政は真(ま)っ直(す)ぐな竹に育つべき竹の子である。見守る竹の垣は世間だろう。曲がってる? ほっといてえな――は通らない。
5月29日付 編集手帳 読売新聞
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5.28.2009
「心の食べ物」昭和という時代を奏でた歌びとたち・・・ 編集手帳 八葉蓮華
その年、「焚(た)き火屋」が繁盛したと世相史の本にある。火に手をかざして50銭という。コメも味噌(みそ)も配給、誰もが空腹と寒さに震えていたころである
岡晴夫さんの歌う「憧れのハワイ航路」は1948年(昭和23年)に世に出た。〈一人デッキでウクレレ弾けば/歌もなつかし あのアロハオエ…〉。そういう日がいつか来ると信じよう――作詞家の石本美由起さんは遥(はる)かな夢を詞に託したという
終戦後の一時期を回想し、「歌を食べて生きていた」と語ったのは作家の久世光彦さんだが、この歌が当時の人々にどれほど貴重な“心の食べ物”であったかは、現代人の想像に余るものがあろう
「矢切の渡し」「柿の木坂の家」など詩魂のこもる数々の名曲を残し、石本さんが85歳で死去した。冬には遠藤実さん作曲の「高校三年生」を懐かしみ、春を迎えては三木たかしさん作曲の「津軽海峡・冬景色」を唇によみがえらせたばかりである
いままた、〈飲んで棄(す)てたい面影が/飲めばグラスにまた浮かぶ…〉と、「悲しい酒」を口ずさむ。昭和という時代を奏でた歌びとたちの、後ろ姿のメドレーはさみしい。
5月28日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
岡晴夫さんの歌う「憧れのハワイ航路」は1948年(昭和23年)に世に出た。〈一人デッキでウクレレ弾けば/歌もなつかし あのアロハオエ…〉。そういう日がいつか来ると信じよう――作詞家の石本美由起さんは遥(はる)かな夢を詞に託したという
終戦後の一時期を回想し、「歌を食べて生きていた」と語ったのは作家の久世光彦さんだが、この歌が当時の人々にどれほど貴重な“心の食べ物”であったかは、現代人の想像に余るものがあろう
「矢切の渡し」「柿の木坂の家」など詩魂のこもる数々の名曲を残し、石本さんが85歳で死去した。冬には遠藤実さん作曲の「高校三年生」を懐かしみ、春を迎えては三木たかしさん作曲の「津軽海峡・冬景色」を唇によみがえらせたばかりである
いままた、〈飲んで棄(す)てたい面影が/飲めばグラスにまた浮かぶ…〉と、「悲しい酒」を口ずさむ。昭和という時代を奏でた歌びとたちの、後ろ姿のメドレーはさみしい。
5月28日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
5.27.2009
聞く耳を持たなければ遅かれ早かれ「鉄火場に朽ちる」さだめ・・・ 編集手帳 八葉蓮華
着物の帯は二重(ふたえ)か三重に巻くのが普通だが、江戸のばくち打ちは三尺(1メートルほど)の短い帯を一重(ひとえ)に巻き、体の前で結んだという
後ろから帯をつかまれても腹の結び目を解けば体の自由が利き、逃げられる。捕り手に囲まれたときの用心であるらしい。ばくち打ちを主人公にした芝居を「三尺物」と呼ぶのは帯の長さに由来すると、作家の半藤一利さんが「其角(きかく)俳句と江戸の春」(平凡社)に書き留めている
米国との交渉力を高める賽(さい)の目と、孤立を深めて自滅に至る賽の目と――核実験を再度強行した北朝鮮は、イチかバチかの丁半勝負を繰り返してきた“ばくち打ち国家”である
北朝鮮の理解者である中露両国が捕り手の輪に加わるかどうかはまだ明らかでないが、ほとほと愛想が尽きかけているのは確かだろう。重病説もささやかれて胴回りのほっそりした独裁者だが、一重のつもりが二重三重に、今度ばかりは帯の長さを測り違えているのかも知れない
昔の人は諫(いさ)めた。「ばくちはやめときな。場で朽ちる、って言うぜ」と。聞く耳を持たなければ遅かれ早かれ、〈鉄火場に朽ちる〉さだめである。
5月27日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
後ろから帯をつかまれても腹の結び目を解けば体の自由が利き、逃げられる。捕り手に囲まれたときの用心であるらしい。ばくち打ちを主人公にした芝居を「三尺物」と呼ぶのは帯の長さに由来すると、作家の半藤一利さんが「其角(きかく)俳句と江戸の春」(平凡社)に書き留めている
米国との交渉力を高める賽(さい)の目と、孤立を深めて自滅に至る賽の目と――核実験を再度強行した北朝鮮は、イチかバチかの丁半勝負を繰り返してきた“ばくち打ち国家”である
北朝鮮の理解者である中露両国が捕り手の輪に加わるかどうかはまだ明らかでないが、ほとほと愛想が尽きかけているのは確かだろう。重病説もささやかれて胴回りのほっそりした独裁者だが、一重のつもりが二重三重に、今度ばかりは帯の長さを測り違えているのかも知れない
昔の人は諫(いさ)めた。「ばくちはやめときな。場で朽ちる、って言うぜ」と。聞く耳を持たなければ遅かれ早かれ、〈鉄火場に朽ちる〉さだめである。
5月27日付 編集手帳 読売新聞
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5.26.2009
「お前さん」平和の空で 野暮な原爆 ためすバカ・・・ 編集手帳 八葉蓮華
遊郭で遊んだ代金を踏み倒そうと、客が店の若い衆を口車に乗せる。相手の物わかりの良さをおだて上げて語ることには、〈言うことに角がとれてるね、お前さんは。古い角砂糖みたいな人だ〉と。落語「付き馬」である
物わかりの良さも度を過ぎれば、甘くてなめられる角砂糖だろう。北朝鮮が核実験を強行した。3年ぶり2度目だが、長距離弾道ミサイル発射の記憶も生々しく、脅威は前回の比でない
北朝鮮にとって言うことに角がとれてる物わかりの良い「お前さん」は、テロ支援国家の指定を解除した米国の前ブッシュ政権であり、国連安全保障理事会の場で事あるごとに北朝鮮擁護の色をにじませてきた中国やロシアである
〈さくら咲く咲く 平和の空で 野暮(やぼ)な原爆 ためすバカ…〉。半世紀以上も前に歌われた「大当り景気ぶし」(西條八十作詞、上原げんと作曲)の一節だが、一部の国々の事なかれ主義、物わかりの良さが現代版「ためすバカ」を増長させてきた
いずれ始まるだろう安保理での制裁論議にこれ以上の甘さは禁物である。「古い角砂糖」を唐辛子の粉でまぶさねばならない。
5月26日付 編集手帳 読売新聞
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
物わかりの良さも度を過ぎれば、甘くてなめられる角砂糖だろう。北朝鮮が核実験を強行した。3年ぶり2度目だが、長距離弾道ミサイル発射の記憶も生々しく、脅威は前回の比でない
北朝鮮にとって言うことに角がとれてる物わかりの良い「お前さん」は、テロ支援国家の指定を解除した米国の前ブッシュ政権であり、国連安全保障理事会の場で事あるごとに北朝鮮擁護の色をにじませてきた中国やロシアである
〈さくら咲く咲く 平和の空で 野暮(やぼ)な原爆 ためすバカ…〉。半世紀以上も前に歌われた「大当り景気ぶし」(西條八十作詞、上原げんと作曲)の一節だが、一部の国々の事なかれ主義、物わかりの良さが現代版「ためすバカ」を増長させてきた
いずれ始まるだろう安保理での制裁論議にこれ以上の甘さは禁物である。「古い角砂糖」を唐辛子の粉でまぶさねばならない。
5月26日付 編集手帳 読売新聞
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