10.24.2009

実感とずれているGDP「統計の日」経済的苦境にある人の深刻さが浮き彫りにならない・・・ 編集手帳 八葉蓮華

 外国に〈統計とはビキニの水着のようなものだ〉と謎かけに似た箴言(しんげん)がある。そのこころは〈見えない所に物事の核心がある〉ということらしい。ちょっと品は良くないが正鵠(せいこく)を射ている

 様々な統計が毎日のように発表されるものの、複雑なこの時代、数字の中に何が見えるか、何を読み取るか、となると難しい。特に最近、各種の経済統計に対して「実感とずれている」と疑問の声が上がり始めた

 国力を測る代表的な統計と言えばGDP(国内総生産)だろう。フランスのサルコジ大統領は、これに余暇の長さや医療の充実ぶりなど「幸福度」の要素を加味するよう提案しているとか

 一方、鳩山政権は、現在の政府の統計では経済的苦境にある人の深刻さが浮き彫りにならないとして、「貧困率」など新たな指標の算出を検討するそうだ

 18日は国が定めた「統計の日」。1870年(明治3年)のきょう、全国の特産物の生産高を集計し始めたことに由来する。作物や産業製品など地域自慢の産物の出来具合が、おそらくそのまま生活の豊かさや幸福度を示す指標でもあったのだろう。うらやましくもある。

 10月18日付 編集手帳 読売新聞
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