1.26.2009

「ザッツ・ホット」「クール」お気に入りをほめる言葉の“温度”が下がったように・・・ 編集手帳 八葉蓮華

 カリフォルニアの高校生マーティが、親友の科学者ドクが発明した自動車型のタイムマシン「デロリアン」で冒険を繰り広げるSF映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のシリーズ第3作に、印象的なシーンがある

 1985年から30年前にタイムトラベルしたマーティは、55年のドクにデロリアンの修理を頼む。小さな電子部品を見てドクは言う。「故障するわけさ。メード・イン・ジャパンだ」

 マーティはすぐに切り返す。「何を言ってんだドク? 日本製が最高なんだぜ」。55年には粗悪品の代名詞だった日本製の評価は、85年までの30年間で劇的に変わった。さらに30年後の2015年も「最高」と言ってもらえるだろうか

 初回作でマーティはあこがれのトヨタ車を85年の街で見かけ、「ザッツ・ホット(いかしてる)」とほめた。そのトヨタも前年度の営業利益2兆円超から一転して今年度は赤字という

 海外で「クール(かっこいい)」と評判の日本製品は多い。でも、油断はできない。お気に入りをほめる言葉の“温度”が下がったように、世界の景気も冷え込みがきつくなってきたのだから。

1月26日付 編集手帳 読売新聞
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