韓国の民族太鼓「チャング(杖鼓)」の軽妙なリズムに合わせてキム・ジュホン(金株弘)さん(39)が歌い始めた。哀愁を帯びた野太い声、日本の音楽にはない独特なリズムにひき込まれる
やがて、ドラ「チン(鉦)」やチャルメラ「テピョンソ(太平簫)」の高い音色も加わり、ダレル・ジェンクスさん(51)がドラムを叩(たた)き始めた。東洋と西洋の打楽器の合奏で、「36分の1拍子」のリズムはモダンジャズのような雰囲気を醸し出す
この米韓合同セッションは横浜市中区山手町の米国務省日本語研修所で催された。米国の若手外交官に日本語を教える施設で、ジェンクスさんは音楽好きの所長である
キムさんとはソウル駐在時代に親交を結び、キムさんの音楽グループ「ノルムマチ」が在日韓国人の子供たちに伝統文化を伝える催しで今回来日したのを機に、横浜に招いた
「伝統を踏まえた、新しいコリアン音楽を日本人にも聴いて欲しい」とキムさんは語り、「〈ノルムマチ・ニューウエーブ音楽〉と名付けてみました」とジェンクスさんは語る。国境を超える音楽の輪が、日本で広がるのはうれしい。
5月24日付 編集手帳 読売新聞
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