3.04.2009

「明日の桜」どちらが首相にふさわしいか・・・ 編集手帳 八葉蓮華

 古歌にいわく〈明日ありと思う心の仇(あだ)桜(ざくら) 夜半(よわ)に嵐の吹かぬものかは〉。明日があると思う心は、はかない花に似ている。夜半の嵐に散るかもしれないのに、と。伝承では親鸞聖人9歳当時の吟詠という

 その人の胸に描く桜がいずれ咲くのか、幻影のまま散るのかはまだ分からないが、嵐の渦中に立ったのは確かである。裏金事件の準大手ゼネコン「西松建設」から違法な政治献金を受けていた疑いで小沢一郎民主党代表の公設第1秘書が逮捕された

 麻生首相27%、小沢氏39%――本紙が今年1月の世論調査で「どちらが首相にふさわしいか」を問うた結果だが、一寸先の読めないのが政界であるらしい

 小沢氏は疑惑を否定し、民主党内からは「陰謀だ」との声も聞こえる。そんな手の込んだ陰謀を仕組めるほど知恵の回る政権ならば、定額給付金をもらう、もらわぬのゴタゴタや朦朧(もうろう)会見騒動は起きていないだろうから、陰謀説はどんなものだろう

 口の重い小沢氏は3年ほど前、代表就任の弁で「まず私が変わらねば…」と語った。差しあたり、国民に納得のいく説明が「明日の桜」を散らせぬ道である。

3月4日付 編集手帳 読売新聞
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